2011年8月4日木曜日

『コクリコ坂から』 お盆前後の関連テレビ番組、手嶌葵コンサート

テレビ

8月6日(土)19:00~20:54 BS日テレ
「ジブリの風景 ~高畑勲・宮崎駿監督の出発点に出会う旅~」

スイス・アルプスを舞台にした「アルプスの少女ハイジ」、カナダの美しい島を舞台にした「赤毛のアン」、そしてジブリ最新作「コクリコ坂から」の舞台横浜を旅します!

8月9日(火)19:30-20:45 NHK総合
「ふたり」
コクリコ坂・父と子の300日戦争〜宮崎駿×宮崎吾朗〜

70歳にしてなお、映画への情熱をたぎらせる父。偉大な父と比較される宿命を負いながらも、挑戦を続ける息子。ぶつかりあい、反発しながらも、「映画を創る」という同じ目標に向かって情熱を燃やす、父と子の物語。

8月13日(土)10:30-11:25 日本テレビ(一部の系列局を含む) 
「ZIP!×コクリコ坂から大ヒット記念スペシャル」



ロック・フェスティバル
8月6日(土)
ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2011
国営ひたち海浜公園 茨城県ひたちなか市
【開場】 8:00 【開演】 10:30 【終演】 20:30 ※雨天決行(荒天では中止)
 

手嶌葵コンサート
「コクリコ坂から」公開記念 手嶌葵コンサート ~ジブリ 午後の集い~
8月11日(木) 愛知 今池ガスホール 名古屋市(アクセスマップ)
【開場】18:30【開演】19:00
8月13日(土) 大阪 ザ・フェニックスホール 大阪市(アクセスマップ)
【開場】16:30【開演】17:00 
8月14日(日) 福岡 
天神イムズ・イムズホール 福岡市(アクセスマップ)
【開場】15:30【開演】16:00  FM FUKUOKA produce イムズプレミアムライブ
 

「コクリコ坂から」公開記念 手嶌葵コンサート
8月21日(日) 神奈川 神奈川県立音楽堂 横浜市(アクセスマップ)
【開場】16:30【開演】 17:00

2011年6月14日火曜日

『コクリコ坂から』全国キャンペーンがスタート

Do Summer Ring ! 『コクリコ坂から』全国キャンペーンの予定など

 6月に入り、主題歌シングル「さよならの夏~コクリコ坂から~」のキャンペーン「コクリコツアーズ」が北海道・小樽から始まった。順調に日本列島を南下中だ。
 これはインストアイベントとシングルCD即売会を兼ねるもので、鈴木敏夫プロデューサー命名による「手嶌葵(てしま・あおい)ショー」。
 主題歌や劇中歌を唄った歌手の手嶌葵によるミニコンサートと、ジブリの西岡広報部長をまじえたトークライブが主軸の全国キャンペーンである。もちろん無料。
 CDの販売については、あらかじめ購入しておくとイベント終了後、手嶌葵から直接サイン色紙を受け取ることができるサービスもあるという。インストアイベントであるために大規模とはいかないが、いずれの会場でも順調な売り上げをあげているということである。各地のラジオ番組の公開収録も兼ねているステージもあり、未だ大規模な宣伝が始まっていない映画『コクリコ坂から』を、集まってくれた聴衆に直にアピールできる格好の場。
また、開催場所によっては宮崎吾朗監督、また鈴木敏夫プロデューサーも出演するイベントも予定されている。手嶌葵のラジオ出演も、各地で継続的に行われていくようだ。


 映画の舞台・港町横浜を想起させるような、海の見えるロケーションで主題歌を聴かせることも条件であったようで、多くのステージが沿岸地域に立地している。 


(以下、適宜修正追加していきます)

テレビ
6月24日(金)21:00~22:54
日本テレビ系列 「金曜ロードショー」 
ゲスト:長澤まさみ

6月25日(土)23:00~23:15
三重テレビ 「シネマクルーズ+[プラス]」
手島葵ミニライブ、トーク 


ウェブ
6月22日(水)13:30~14:30
ニコニコ生放送 「コクリコ坂から×KDDI キャンペーン発表会」
鈴木敏夫プロデューサー KDDI高橋誠専務
手嶌葵ミニコンサート


ラジオ
6月17日(金) 7:30~12:00内 ※出演は9時台の予定
キッスエフエム神戸 「4 SEASONS」
6月17日(金) 19:00~20:55
FM OSAKA 「LOVE RADIO」
6月20日(月)10:40~    
ZIP-FM 「SMILE DELI」
公開録音分(6月10日(金)18:30~名古屋駅ミッドランドスクエア『SMILE DELI presents 手嶌葵 SPECIAL TALK & MINI LIVE supported by 「コクリコ坂から」』より)
7月5日(火) 21:00~22:00
α-station 「KYOTONATION」
7月10日(日) 22:00~
ニッポン放送 「長澤まさみ Sweet Hertz」
宮崎吾朗監督
7月12日(火) 13:00~16:00
FM OSAKA 「LOVE FLAP」
7月28日(木) 21:00~22:00
α-station 「SWEET'N MARBLE LOVERS」


「手嶌葵(てしま・あおい)ショー」
インストアイベント・シングルCD即売会
6月18日(土)11:30~
兵庫 阪急西宮ガーデンズ 4階スカイガーデン・木の葉のステージ
6月18日(土)15:30~
兵庫 イオンモール伊丹テラス 1階エンターテイメントコート
6月19日(日)11:30~12:30
兵庫 神戸モザイク 2階 海の広場晴天時) (雨天時)2階 モザイクギャラリー
6月19日(日)16:30~
滋賀 浜大津アーカス 2階フェスティバルコート
6月25日(土)①13:00~②16:00~
静岡 エスパルスドリームプラザ 1階エスパルススクエア特設会場
6月26日(日)12:00~
浜松 サンストリート浜北 専門店街2F イベント広場
※雨天の場合 谷島屋書店前 吹抜け広場 
6月26日(日)17:00~
横浜 ランドマークプラザ1F ガーデンスクエア (FMヨコハマ 「FUTURESCAPE」
(司会:柳井麻希
 
 










6月28日(火)18:00~18:30
福岡 FM FUKUOKAイベント&ライブ 
JR博多駅ビル JR博多シティ9F T・ジョイ博多ロビー イベントステージ
手嶌葵・宮崎吾朗監督・鈴木敏夫プロデューサー (司会:香月千鶴)

6月30日(火)18:00~
福岡 天神イムズ B2Fイムズプラザ  
 






7月13日(水)17:00~18:00
新潟 リバーサイド千秋 1階リバーサイドコート










ロック・フェスティバル
8月6日(土)
ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2011
国営ひたち海浜公園 茨城県ひたちなか市
【開場】 8:00 【開演】 10:30 【終演】 20:30 ※雨天決行(荒天では中止)
 

手嶌葵コンサート
「コクリコ坂から」公開記念 手嶌葵コンサート ~ジブリ 午後の集い~
8月11日(木) 愛知 今池ガスホール 名古屋市(アクセスマップ)
【開場】18:30【開演】19:00
8月13日(土) 大阪 ザ・フェニックスホール 大阪市(アクセスマップ)
【開場】16:30【開演】17:00 
8月14日(日) 福岡 
天神イムズ・イムズホール 福岡市(アクセスマップ)
【開場】15:30【開演】16:00 
 

「コクリコ坂から」公開記念 手嶌葵コンサート
8月21日(日) 神奈川 神奈川県立音楽堂 横浜市(アクセスマップ)
【開場】16:30【開演】 17:00

2011年5月21日土曜日

宮崎吾朗 第2回監督作品は『コクリコ坂から』 Kokuriko-Zaka Kara

スタジオジブリの2011年夏の新作映画は『コクリコ坂から』
 

 2006年に『ゲド戦記』でアニメーション監督デビューを果たした、宮崎吾朗の二作目である。
 企画・脚本は宮崎駿。『借りぐらしのアリエッティ』に続き、宮崎駿企画・鈴木敏夫プロデュースによる、スタジオジブリ次世代の劇場作品となる。


 キャラクターデザインには近藤勝也。『崖の上のポニョ』に続き、作画監督を務める。


 美術監督には若手を起用。
さらに、音楽は武部聡志。著名なプロデューサーであり、屈指のヒットメーカー。
異色といえば異色な組み合わせ。


 原作は同名の少女漫画。
 しかし、『コクリコ坂から』の背景は原作通りの、軽妙な学園コメディではないようだ。


それは、カルチェラタンの物語である。


◆  ◆  ◆  ◆ 


 原作コクリコ坂からでは、物語前半の題材は制服ボイコット運動である。
 一方、宮崎駿は時代がかったクラブハウスの建て替え反対運動とした。


原作連載は80年代のはじめ、なるほど中学高校生にとって制服というお仕着せが、単なる強制か骨董品にしか見えなくなっていた時代かもしれない。


 もう一つ、物語の骨格はいわゆる出生の秘密だが、この題材を宮崎駿はより注意深く大切に扱い、デフォルメは極力抑えている。マンネリなアイデアは、逆にいじらないほうが物語を邪魔しないからだろう。


 さらに、時代設定を1960年代とした。昭和38年、東京オリンピックを翌年に控えていた年である。
 原作とは決定的に違うのがここだ。
 原作にある少女漫画らしい、簡明で単純なつくりごとの80年代とは比較にならないほど、重い。汗と労働が匂い、戦火に生きぬいた人々が溌剌と日本の各層を支えていた時代である。戦時に生まれた子等はようやく成人し、戦後のタケノコ生活に生まれた子はいまだ幼かった。
 
 実写映画であれアニメーションであれ、日本で映像作品にこの時代を選べば必ず直面しなければならない重さ、それが今作にも明瞭に反映されている。


 高度経済成長期に至る激烈な製造と建設、同時にあった徹底した破壊と改造、このようなテーマを描くには、アニメーションは不向きであろう。アニメーションは、プロットの説明に魅力を発揮するのではなく、プロットの描写それ自体が美しいからである。
 代わりに、今作の制作者は物語の本筋、恋愛の背景として時代性を埋め込んだ。


 ただ茫洋と描かれていた原作の行方知らずの父親は、社会と世界の動乱に無縁ではいられないリアリティを刻まれ、確固とした存在感を持った。


 原作において面白おかしく狂言廻しの代役に使われただけの制服騒ぎは、学園紛争を彷彿とさせる学生の拠点闘争らしきものへと大胆に変更された。心情の拠り所とする建築物を象徴として、映画の舞台装置として活用することは宮崎駿の得意とするところである。
 
 そもそも、主要人物の遊興の代償としてしか扱わず、最後まで善悪・正義不正義を明らかにすることなく記憶の風化で終わらせた制服騒ぎは、同窓生や教師へのシニカルな視点からして大衆の存在を無視しているシナリオであり、原作後半の素直で順風なラブストーリーの展開からしても、およそ現実的な空気はなく、当然社会性もまったくない。
 脚本作業における原案の徹底的な破壊と再構築は宮崎駿の通常といえるが、ここでもそうだったに違いない。モラルの欠如したままの青少年像は不要であったろう。